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プロローグ

平成15年6月2日(月)晴

半年前から計画していた琵琶湖一周サイクリングが今日実現することになった。

当初、夜行バスでの輪行が予定されていたが、全員の輪行袋を乗せることが出来ないと言うことで、急遽、夜行寝台列車熊本発1730分「はやぶさ」への変更を余儀なくされた。

参加者は大内、吉丸、田上、小柴さんと「かいさん」こと東の5名。大内さんを除けば輪行は初めての経験。事前にその収納方法等取り扱いについて大内さんの指導の元、講習会を開くなど万全な準備で挑んだのだが…

輪行袋への収納時間を考慮して我が家を早めにスタートし、駅に着いたのが午後4時。まだ、メンバーは誰も来ていないようだ。早速、自転車を輪行袋へ収納作業に取り掛かる。おおよそ40分掛け如何にか収めることが出来た。すでに他のメンバー達も到着し、収納作業にとりかかっている。が、どうも様子がおかしい。田上さんに聞くと「大内さんが輪行袋を忘れた」とのこと。あの大ベテランの大内さんがである。一大事である。大内さんの自宅に電話で、奥さんに持参するよう手配は済んでいるが、時間的に考えると、間に合いそうに無い。田上さんが機転を利かし、「熊本発2227分(なは)大阪行き」へ変更し、大内さんとは翌3日「近江八幡ユースホステル」で合流することで、私たち4名は予定通り熊本を出発した。輪行袋を空いている座席に移動し、漸く落ち着いて、座席につくと、今度は私の腕時計が手首に無い。あれれ〜どうしたのかな。探すがどこにも無い。確かに着けていたのだがな〜。仕方ない、諦めよう!

 午後8時過ぎ就寝しようと携帯電話を見ると「着信あり」のメッセージがあり、電話すると、なんと今度の計画で大変お世話にり、これからもお世話になる加藤さんからだ。加藤さん「全員無事に乗り込みましたか?」かいさん「う〜んそれがですね、大内さんが…と言うことで5時間遅れで出発することになりました」加藤さん「分かりました。何とか手を打ちましょう」かいさん「スミマセン!ショボショボショボ…」その後も何度か加藤さんから「着信あり」。夜中の0時ごろ、加藤さん「大内さんとは3日の午前1011分JR石山駅着で合流することになりました」。後で知ることになったが、この間の大内さんと加藤さんのやり取りや行動は知る由も無く熟睡中。ごめんなさい!改めて加藤さんの凄さに感じいった次第です。石山駅からはメンバー全員で走れるぞ。「それにしても俺の携帯電話は着信音を聞いたことが無いぞ」


 (しばら)くすると、車内放送で「人身事故及び置石で約1時間の遅れで運行している」旨の放送があった。波乱の(まく)()けである。このことは、夜中だし、早朝にでも加藤さんには連絡しようと!これがいけなかった。またまた、午前4時半ごろ「着信あり」。加藤さん「順調に来ていますか」東「実は云々(しかじか)で約1時間の遅れです」「ナンじゃ!」とは言わなかったけど言いたいよね。加藤さん!「それじゃ、京都駅に着いたら連絡しください。事務所で待っていますから」うむ〜返す言葉がない。よく言うじゃないですか「悪い情報は速やかに!良い情報は後でも良い」と。反省反省!

誰かさんが言ってるぞ!「反省だけなら…」と。