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大原・嵐山観光
走行距離:62km
走行時間:4時間0分

平成15年6月7日(土曜日)曇一時激しいにわか雨

いよいよこの「琵琶湖一周サイクリング」も大詰めとなり、8日午前0時37分京都駅発夜行寝台特急列車「はやぶさ」に乗り込むまで後18時間余りしか残されていない。今日も精一杯京都を楽しもうと、何気なく携帯電話を見たら「着信あり」。またしても加藤さんからの電話だァ云々(しかじか)で鴨川の○△橋の(たもと)で待ち合わせましょう。それに携帯電話は着信があったら出られるようにしておきましょうネあっそうだ今日は加藤さんとご一緒のサイクリングをすることになっていたのだ。「ハイ分かりました。すみません

「それにしてもこのケイタイ掛かってもこないし、着信音も出なぁ〜!」そして誰にも気づかれないように(ひそ)かにユースホステルの二階にある公衆電話から調査することに!何回しても着信音はならず、すぐに切れてしまう。(あせ)って、アチコチのボタンを()()くっていたら、何と!ケイタイのボタンに自動車マークがついている機能が働いており「ただいま運転中で電話には出られません」とアナウンスされているかどうかは知らないが兎に角(とにかく)このケイタイには着信音がならない仕組みになっていたらしいのだ。ごめんなさいっ!加藤さん、申し訳ない!」思えば6月2日から今日(こんにち)まで、加藤さんからの電話はず〜とこの状態で「着信あり」トホホ…(-_-;) ここで遠山の金さん「ウヌゥッ!お前っ!まだしらを通す気か(もと)(***)社員だったとは言わせねぇぞ(さば)きを(もう)(わた)す!極刑(きょっけい)()(くび)獄門(ごくもん)ひったてぃ!」

 

 サイクリング♪サイクリングヤッホーヤッホー 今日は楽しい♪加藤ご夫妻とご一緒のサイクリングだ♪  大原・三千院までヒトッ漕ぎ。どこぞの修学旅行生も既に見学中である。聞くところによると加藤さんもここを訪れるのは初めてだとのこと。灯台、もと(くら)でかいさんなんぞは地元のことも(ほとん)ど知らないことが多い。ここで無料のお茶のご接待無料と聞いただけで嬉しくなるが、ここ京都では「お茶如何(いかが)ですか」と問われても、一度言われてすぐ「ハイ」と言ってはいけないのだ。「お茶一杯()んで行かんかね〜」はご挨拶(あいさつ)で言われているのだから、じっと我慢して二度目のお()ばれを待ってから、やおら「それでは…」と言うことになる。小さじ一杯の砂状のものをポットのお湯で茶碗に溶かし差し出された。梅味(うめあじ)(なに)やら金箔(きんぱく)が浮いており、利益(りやく)があるらしいかいさん>は()()さん無料(ただ)光物(ひかりもの)に弱いのだ。一袋600円を三袋買うことに 

三千院を後に、山岳ルートへ。名前は忘れてしまったが、ここは交通量も少なく(少なかった)サイクリングには適度の上りもあり良いルートに思えた。また、ダウンヒルの豪快さと爽快さを味わえるところでもある。(此処だけは専門家的表現である)逆方向から来た2人のローディーたちに合ったが上りだ汗かくことだろうな〜。広沢の池で弁当を広げることに。親子でザリガニ釣りを楽しむ家族連れが多く、何匹も釣り上げている家族もあった。が吉丸さんもなにやら釣り竿を借りて釣りを楽しんでいるようだ。と思ったら、池に手袋が浮いており、どうやら落としたらしく懸命に手袋を釣り上げようとしているところであった。

 嵐山公園に着いてからは、あの静寂さと何とも知れない落ち着きのある街中を散策し、あぁ〜、京都に来ているんだな〜。そして、屋外での癒しのジャズコンサートを心静かに聞き入ってひと時を過ごした。<かいさん>にはこう言う雰囲気がぴったりなのだ。

(ウヌゥ…?)

今回最後の観光「上賀茂神社」に立ち寄り、この辺りから雲の様子が怪しくなり急ぎ最終集合場所加藤さんの事務所目指して桂川サイクリング道路を駆けた。西空を黒い雲が覆い、時々閃光(せんこう)が走り、今にも雨が降りそうな川原のサイクリング道路を懸命に漕ぐ。川原では大勢の家族連れや団体がバーベキューで休日を楽しもうとあちこちからいい香を出している中を横目に懸命に漕ぐ。桂川に架かる西大橋を渡る頃から大粒の雨が降り出し、橋の上は濡れまいと急ぐ自転車と人々で混雑し、我々も縫うようにして橋の下へ駆け込み間一髪で(おお)()れすることも無く避難できたが、大内さんは途中フロントバックを濡れないようにとビニールで覆いをかける作業で本人は少し雨を受け非難することになった。

ここで凄い体験をすることとなった。吹き荒れる風雨に混じり、路上になにやら光るものが。あっ、ヒョウだ といっている間に雷鳴とともにバラバラと音を出して風雨に混じり大粒のヒョウが道路を、屋根をはじけ回っているではないか。凄いの一語である。避難している橋の下にもドンドンと転がり込んでくる氷砂糖のような大きなヒョウ。70代とおぼしき女性もこんなヒョウは始めての経験です!と驚かれ、勿論<かいさん>も見たことが無かった。

一時間くらい続いただろうか。漸く雨も止み空も明るくなったところでここ避難場所を後にした。これで「琵琶湖一周サイクリングの好天是好日」神話は崩れた。がこの間、雨具を一度も使わなかったことはこの時期としては奇跡的なことだ。

事務所に着いてからも至れり尽くせりの歓待を受け、まず銭湯へ案内され、ゆっくりと旅の疲れを癒し、そして事務所前のビアガーデンで「お疲れ様でした、乾杯」この日のためにお酒大好きの加藤さんは一週間の断酒をしていたとか、していないとか。期間は確かでないが断酒って凄いですよここでシコタマ飲んで、次は近くの小料理店へ。「お疲れ様でした、乾杯」ここでもシコタマ飲んで皆さん相当キテイルラシイ。

特にKさんは 

このような歓待を受けたことは<かいさん>の人生(うん)十年の(あいだ)にも余り記憶が無い。そんな歓待を受けてよかとであろうか?あと少しで、加藤さんともお別れだ。京都駅ではどちらが見送られるのか見送るのか分からない状態となり、加藤さんが大津駅で目を覚まされ、無事にご自宅まで帰り着かれることを、ただただ祈るのみであった。

私共も予定通り8日午前0時37分京都駅発夜行寝台特急列車「はやぶさ」に乗り込み、心地よい深い眠りに入った。